通信制高校は誰でも入学できるの?入学の資格や不合格になる基準は?
公開日:2023/10/15 最終更新日:2023/06/19
通信制高校は、高校卒業資格を取得するための制度であり、多様なライフスタイルや個々のニーズに合わせて自由なスケジュールで学ぶことができます。本記事では、通信制高校の入学資格や不合格になる基準について解説していきます。通信制高校を検討している方は、ぜひご覧ください。
通信制高校に入学するための条件・入学資格とは
通信制高校に入学するためには、以下の条件を満たさなければいけません。
・中学校もしくはこれに準ずる学校を卒業した者
・中学校もしくはこれに準ずる学校を卒業した者と同等以上の学力があること
・中学卒業後に一度も高校に在籍したことがない人
・中学校卒業と同等に準ずる学力があると高校に認められた人
・居住地や勤務地が学校と同じ都道府県であること(公立の通信制高校など)
・現在高校に在籍中であること(転入)
・すでに高校を中途退学している方(編入)
以上の条件を満たしている場合、年齢による制限なく通信制高校を受験することができます。なお、私立の広域性通信制高校では、地域的な条件は各高校で定められています。
落ちることはある?不合格率と受験の難易度
通信制高校の受験は、基本的に落ちにくいと考えていいでしょう。一般的に通信制高校の入学試験は、落とすための試験ではなく、受け入れる準備のための試験です。そのため、現在の学力や勉強への姿勢を確認するためのテストが主体となっています。
また、全日制高校の入学試験と比べて、面接や作文、軽い筆記テストなどの形式が多く、学力テストが主体となることはありません。そのため、通信制高校の受験は比較的容易とされています。
さらに、通信制高校は不登校や高校中退者、社会人など、学びたいけれど現在の状況で通常の高校に通うことができない人たちが受け入れられる教育機関です。そのため、勉強への意欲が重要視される傾向にあります。
ただし、通信制高校によっては、合格率が高いとは限らず、入試や面接に参加しないなどの理由で不合格になる場合もあります。また、人気校の場合は定員オーバーとなる可能性があり合格が難しいことも覚えておきましょう。
人気校の受験を考えている方は、事前に情報を収集し適切な準備を行うことが大切です。不合格の可能性を少しでも避けたい方は、定員オーバーの心配がない、広域通信制高校を選ぶようにしましょう。
広域通信制高校は、通信制高校の一種で、複数の学習センターを持ち、全国から生徒を受け入れられる高校です。そのため、地方に住んでいる生徒や、外国に住んでいる生徒など、場所にとらわれずに学べます。
また広域通信制高校には、スクーリングと呼ばれる実際に学校に行って授業を受ける期間があります。そのため、遠方に住んでいる生徒でも定期的に学校に通うことができ、生徒同士の交流も深められるでしょう。
入試は簡単でも卒業するのは大変?
通信制高校を卒業するためには、いくつかの要件をクリアしなければいけません。まず、卒業するためには3年間以上、通信制高校に在籍する必要があります。次に74単位以上を修得しなければいけません。
単位とは、学習量のことであり1単位あたり50分間として計算されます。また、30単位時間以上の特別活動に参加することを求められます。特別活動とは、学校行事やホームルームなどの授業以外の活動のことです。これらの条件から通信制高校の卒業を難しく感じている生徒も少なからずいます。
また通信制高校には、自分自身で学習計画を立て、自己管理能力や継続力が求められるため、中途退学する生徒も少なからず存在します。実際には、通信制高校の中途退学率は全日制高校よりも高いとされています。
ただし、具体的な数値は学校や年度によって異なるため、一概にはいえません。では、通信制高校を卒業するためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。それは、自分の体調や状況に合わせて、通学日数やサポート校の利用を調整することです。
また、学校のサポートも受けながら、自分自身で勉強計画を立て、それを実践することが、卒業への鍵となります。さらに、自分に合った学校を選ぶことも重要です。自分に合った学校を選ぶことで、学習意欲を高めることができるためです。
まとめ
今回は、通信制高校の入学条件や受験の難易度について紹介しました。通信制高校は、要件に合致していれば年齢制限なく入学できます。なお、通信制高校は基本的に落とすためではなく、受け入れるための試験を実施しているため試験で不合格になる可能性は低いと考えて良いでしょう。
ただし、人気のある学校では定員オーバーにより不合格になることもあるので、注意が必要です。
入学は容易にできますが、卒業までの道のりで挫折してしまう方がいます。入学後は、自分自身が主体となって学習を進める必要があり、自己管理能力が問われるためです。自己管理能力を高め、継続的に勉強に取り組み卒業を目指しましょう。